きなこ(推定6歳・♀)Mix

横浜市動物愛護センターに飼育放棄として連れてこられたきなこちゃん。目の上や鼻すじ、口周りに特徴的な柄が入る白茶模様で、毛ぶきも良くふかふかの被毛が特徴です。

おとなしくて慎重派、人馴れまでは時間がかかる…けど、慣れた人には甘えたい。そんないじらしい性格のきなこちゃんの里親さまを募集します。

性格

かなり奥手で慎重派。団体でお世話をするようになって1ヵ月以上経った今も、自分から甘えてくるようなことはなく、基本的にケージの中でじーっとしています。

夜になって人間が寝静まるとケージからそろ~っと出てきて、室内をぐるり。10分くらいするとまたケージに戻って、満足げに(?)またケージに戻って丸まって寝る。今はそんな1日を過ごしています。

奥手で慎重なきなこですが、攻撃的な面はありません。顔や体を撫でても怒りませんし(最初のうちはシャーシャー言ってましたが、慣れたら言わなくなりました)、むしろ最近では撫でられると気持ちよさそうにのどをゴロゴロと鳴らしたり、顔をうっとりさせて甘えてくるほどにもなりました。

ちなみに、きなこの耳は先が少し欠けていますが、いわゆる“さくら耳”とは異なる欠け方をしています(左右ともに先が欠けています)。

生まれつきか、はたまた他の動物にかじられたか。理由はわかりませんが、健康上に問題はありませんし、これもチャームポイントということでご理解ください。

ごはん

好き嫌いはほとんどなく、よく食べます。

おとなしい≒マイペース、なのかもしれませんが、環境の変化に動じることもほとんどなく、預かりボランティアさん宅に引っ越してからも、ほどなくしてあげたごはんは完食するほどです。

ちなみに、健康状態の項にも後述しますが、きなこは口腔環境があまり良くありません。奥歯はほとんどなく、残っている右下の奥歯も歯ぐきが頼りない…という感じです。

そんな状態でもドライフードをしっかり食べられることを考えると、この口の状態に慣れていると想像しています。

トイレ

おしっこもウンチも、ケージの中のトイレで上手にできています。室内フリーにしているときも、室内に置いているトイレを認識しており、一度もトイレ以外の場所に粗相したことがありません。

爪とぎ

へんなところで爪とぎするわけでもなく、きちんと爪とぎ器でしてくれます。

ちなみに、預かりボランティアさん宅で使用している爪とぎは段ボール製のものです。

留守番

ケージの中で落ち着いてひとりで過ごすことができます。現状では誤飲や粗相はないので、室内フリーでも安心してお留守番してもらえます。

他の猫との関係性

一次保護宅では、同じく里親募集をしていた紗々と同部屋にいたのですが、健康診断が終わるまでの短期間だったのできなこはケージ生活…というわけで、紗々とは触れ合わず。

ただ、紗々のことを気にする素振りはなく、ケージ生活の初日からごはんを食べられていました。以前は多頭飼育だったそうなので、他の猫がいること自体は問題なさそうです。

ただ、他の猫とコミュニケーションを取るのは苦手なようです。

おとなしくて慎重派なきなこなので、自らケンカをしかけたりはしないと思いますが、預かりボランティアさん宅にも先住猫はいないため、直近では他の猫と接する機会はほとんどなかった…ということだけお伝えしておきます。

健康状態

横浜市動物愛護センターにいるときに複数回にわたって下痢をしたとの引き継ぎを受けており、それも鑑みて健康診断を行いました。

血液検査の結果として大きな異常は見られませんでしたが、受け入れ時の健康診断・エコー検査で以下のような点を指摘されています。

  1. 十二指腸起始部に黒い影がある
  2. 腸壁が厚みを持ち始めている
  3. 口腔環境が良くない

1.十二指腸起始部に黒い影がある

胃から十二指腸へと続く部位である「十二指腸起始部」に、2mm程度の黒くボコボコとした影が発見されています。

現状では気にするほどの大きさではありませんが、将来的にリンパ腫や好酸球性硬化性線維増殖症(GESF/ゲスフ)に発展する可能性がなくはない、という見立てです。

2.腸壁が厚みを持ち始めている

本当にちょっとした厚み…程度なので、現状では気にするほどではありませんが、厚みが顕著になってくるとリンパ腫などを疑う所見、とのことでした。

ただ、現状では厚みはそれほどではなく、また確定診断を下すには難しい箇所ということもあり、様子見としています。
※再度、頻回にわたって下痢をしたり、また嘔吐が見られたりしたら改めて検査しますが、現状ではその兆候はありません。

3.口腔環境が良くない

奥歯がほとんどなく、残っているのは右下の犬歯のすぐ隣の小さな歯だけ、という状況です。かつ、この残っている歯も支えている歯ぐきが頼りなく、健康な歯・歯ぐきとは言えない、とのことでした。

他の、抜けた奥歯の歯ぐきもキレイな状態ではなく、手術で抜歯したというよりは自然に抜けた可能性がありそう、との見立てです。

ただ、食事の項での前述していますが、その状態でもごはんはしっかり食べられているので、こちらも様子見としています。

横浜市動物愛護センターでの処置の経過

  • 2025年1月:血尿
  • 2025年2月:風邪症状があったため抗生剤を投与し、現在は改善
  • 2025年3月:再度、血尿。また時折、軟便が見られたため整腸剤を投与したが、改善と再発を繰り返す
  • 2025年4月上旬:歯肉炎が原因とみられる口の痛みがあったため抗生剤を投与し、一時は改善
  • 2025年4月下旬:食欲不振になったため補液を行う
  • 2025年6月:再度、歯肉炎及び口内炎に伴う口の痛みと食欲不振になったため、麻酔下で抜歯

その後、再発はなく現在に至ります。

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顔の個性的な柄が愛らしく、少し困ったような表情にも見えるきなこ。欠けた両耳からも、これまでの約6年の猫生が波乱万丈であったことを伺わせます。

保護当初は小さな声でウー、シャーと唸っていましたが、人への攻撃性はゼロ。ただただ、「怖いよ」「不安だよ」と訴えていたのでしょう。

最近になって人に甘え始めた、おとなしくて優しい性格のきなこ。

穏やかな彼女のこれからの猫生を、愛情と心地良い時間でいっぱいにしてくださる方との出会いを心よりお待ちしております。

募集概要

  • 募集番号:216nc
  • 仮名:きなこ
  • 猫種:Mix
  • 性別:メス
  • 年齢:推定6歳
  • 毛色:白茶
  • 体重:約3.8kg
  • 不妊手術:済み
  • マイクロチップ:済み(2025年3月7日)
  • 3種混合ワクチン:済み(2025年3月7日)
  • 猫白血病ウイルス感染症(FeLV):陰性(2025年3月7日)
  • 猫免疫不全ウイルス感染症(FIV):陰性(2025年3月7日)
  • WOOD灯検査:陰性(2025年3月7日)
  • 糞便検査:陰性(2025年9月25日)
  • 外部駆虫:プロテクトプラス投与済(2025年9月26日)
  • 内部駆虫:ミルベマックス投与済(2024年12月28日)
  • 血液検査:問題なし(2025年9月24日)※GPT(肝臓)は正常値より高いですが、獣医師から問題視する値ではないと共有を受けています。
  • お見合い場所:神奈川県川崎市

きなこの最新の様子

きなこの普段の様子は、保護っこ日記でご覧いただけます。

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